「ヨガニドラ中に寝落ち…これって失敗?」と感じているあなたへ
「ヨガニドラを始めたけど毎回途中で寝てしまう…」
「寝るつもりはないのに、気づいたら朝になっていた」
そんな経験、ありませんか?
実はその眠気には意味があるんです
実は「ヨガニドラで寝てしまう」というのは、多くの人が通る道です。
そして、それは悪いことではないので、まずは安心してください。
このページでは、「なぜ寝てしまうのか?」を理解しながら、ヨガニドラと心地よく付き合っていく方法をお伝えしていきますので、是非最後まで読んでみてください。
ヨガニドラで眠らずに意識を保つとは?
ヨガニドラ(ヨガ的睡眠)は、体を完全に休めながらも、意識を保ったまま深いリラクゼーション状態に入ることを目的としたヨガの瞑想法です。
ヨガニドラとは何か?を知りたい方はこちら
このページを読んでいる方なら既にご存知かも知れませんが、ヨガニドラは本来眠らずに、意識(覚醒)と無意識(睡眠)の境界線にとどまりながら、ガイドの声を聞き、内面の探求や深い癒しを行うメソッドです。
ですが、現代人の多くは心身がとても疲れていて、気絶するように入眠する人がいるように、ヨガニドラ中でも意図せず睡眠に入ってしまうことは、よくあることなのです。
なぜヨガニドラで寝てしまうのか?
3つの主な理由
ヨガニドラ中に寝てしまう理由は意外とシンプルです。
- そもそも体が「睡眠」を必要としている
- 日常的に緊張状態が続いていて、副交感神経が優位になった瞬間に一気に眠気がくる
- ヨガニドラの音声や静かな環境が、脳に「寝ていい」と伝えている
つまり、ヨガニドラを始めた途端に寝てしまうのは、心と体が「ようやく休める」と判断した証拠でもあります。

💡理由❶
身体が睡眠を欲している
ヨガニドラで寝てしまう人のほとんどが、この理由であることが多いのですが、それは、単に身体が睡眠を必要としている状態です。そしてそれは、紛れもなく睡眠不足ということです。
よく、ヨガニドラでは「数時間の睡眠に匹敵する効果がある」と言われていますが、それは睡眠の代わりになるという意味ではありません。それに匹敵する癒しの効果があるという意味です。
もっと言うと、ヨガニドラは睡眠不足を解消する技法ではないですし、睡眠自体、人体の修復プロセスにとても重要な役割を担っている大切な時間なので、代替できるものはこの世に存在しないのです。
ですので、そもそも睡眠不足の人や、肉体が疲れすぎている人は、ヨガニドラを実践するより、まずはしっかりと睡眠をとりましょう。
💡理由❷,❸
ヨガニドラが睡眠のスイッチになっている
ヨガニドラで寝てしまう、もうひとつのよくある理由は、ヨガニドラの実践が「おやすみスイッチ」になっている状態です。
ヨガニドラの音声ガイドは、しばしば睡眠改善法や誘導睡眠瞑想にも利用されているので、眠りに何らかの問題を抱えている方や、不眠症の方に対しては、『眠たくなったら眠ることを優先』するようレクチャーされることがあります。
それ自体は悪いことではないですし、眠りたい人にとっては間違った使い方ではないのですが、本来のヨガニドラは眠るために行うものではありません。
ですので、入眠のためにヨガニドラを使い続けると、徐々に音声ガイドを聴くことが入眠のサインとして習慣化されてしまい、結果として、実践中に毎回寝てしまうと言う訳です。
💡対策
ヨガニドラを実践する目的をはっきりさせる
入眠のサインになっていると感じたら、まずはご自身のヨガニドラを実践する目的が、
「眠れるようになりたい」のか
「ヨガニドラ本来の効果を実感したい」のか
を、明確にしましょう。
眠れるようになりたい場合は、しっかりと睡眠をとることが最優先なので、音声ガイドを睡眠導入として利用し、まずはしっかりと睡眠をとってください。
逆に、ヨガニドラ本来の効果を実感したいのであれば、習慣的に「眠りスイッチ」が入ってしまうクセを、まずは少しずつ改善することが大切になってくるので、『眠らない』という意思をもって、ヨガニドラに取り組んでみてください。
「覚えていない=寝ていた」とは限らない

また、よくある実践者の声として、「ヨガニドラが終わった時に途中の内容を全然覚えていない…」という声です。
ヨガニドラでは、寝ていたつもりもないのに、終わってからガイドを覚えていないことに気づき、”眠っていたかも知れない” と思う方が多いようです。
しかし、実はその状態、
必ずしも“眠っていた”という訳ではありません。
というのも、ヨガニドラでは、意識(覚醒)と無意識(睡眠)のボーダーラインを行ったり来たりしている状態こそが、最も深いリラックス状態と言われています。
この時、脳波はアルファ波からシータ波になり、表層的な意識は休息し始めていると言われています。
意識が休息していくのに伴い、五感も徐々に働きを休めるのですが、“聴覚”だけは最後まで静かに活動を続けていると言われています。
つまり、あなたが覚えていなくても、その状態こそが覚醒と睡眠のボーダーラインを維持できていて、ガイドの声が、潜在意識の深くに届いている可能性が高いのです。
ですので、ヨガニドラを終えて覚醒した際、「寝ていた気はしない、けどあまり覚えていない」という状態を感じたら、それはヨガニドラがちゃんとできているサインと考えても良いでしょう。
眠ってしまっても良いのです。ヨガニドラに罪悪感はいりません
次回は今日よりもう少し先まで聴けるように
ヨガニドラ中に眠ってしまっても、落ち込んだり、自己嫌悪になる必要はありません。
なぜなら、それだけ心と体が休息を求めていた、というメッセージだからです。
しかし、一回一回のヨガニドラをより意味のあるものにしたいのであれば、目覚めたときに音声のどの辺りまで聴いていたかをざっくりと思い出してみてください。
そして、「次回はその先まで聴けるようにしよう」と次へのモチベーションにして、少しずつ眠りスイッチのクセを改善してみましょう。

邪念で癒しの時間を無駄にしない
また、ヨガニドラは、邪念の少ない状態で聴くほどに、高い効果を得られやすくなります。
ですので、寝てしまうことに罪悪感を感じたり、自分のことを怠惰だと思う気持ちは逆効果。
せっかく心と体に優しい時間をとっているのに、自分でその効果を半減させてしまっては、本末転倒です。
ヨガニドラの時間は、自分を癒すための時間です。
どんなに眠ってしまっても、うまくできなくても、ただ、眠ったことを受け入れてから、次はもう少しだけ起きていようと、前向きに実践することを心がけてみてください。
毎回寝てしまう…そんなときの対処法
とはいえ、「毎回ヨガニードラで寝てしまう…」という方は、以下の方法を試してみてください。
- 朝や日中など、寝落ちしづらい時間帯に実践する
- 寝る姿勢ではなく椅子やソファで行ったり、寝床ではなく床で実践する
- ヨガニドラの前に少し体を動かして、脳を軽く覚醒させておく
- ヨガニドラが終わったら、必ず横になった状態から座り姿勢まで体を起こす
それでも寝てしまう場合は、「今は本当に疲れている時期なんだ」と受け止めて、無理に起きようとせず休息を優先しましょう。
【まとめ】眠ってもいい。けれども意識を保つ工夫も大切
ヨガニドラで寝てしまうのは、決して「失敗」ではありません。
それは、体が「ようやく安心して休める」と感じた証。
ただし、ヨガニドラの本来の効果を最大限得るためには、「眠らずに意識を保つ」ことも大切な要素です。
そのことを頭の片隅に大きながら、少しずつ自身のペースで寝てしまうクセを改善してみましょう。
とはいえ、無理と邪念は禁物です!
あなたの状態に合わせて、時には眠って、時には意識的にリラックスする。そんな柔軟な姿勢でヨガニドラと付き合っていきましょう。
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まずは短いヨガニドラを練習してみたい方はこちら